2001年12月
●● 見た目は大根、味はカブ。東成瀬村の「平良カブ」 ●●
 手の平に乗るサイズで、大根そっくりの形。つい「ミニ大根」とでも呼びたくなるが、れっきとしたカブである。このカブは昔から東成瀬村(ひがしなるせむら)平良地区で栽培されており、かつては焼き畑で作られていたという。
 「この平良(たいら)カブの種を他の地区で栽培しても似たものはできるども、味も形も違うものになるすな。やっぱり土の質と気候に関係してるもんでねえすべが…」とJAこまち東成瀬・平良カブ部長、平良浩さん(74)はおっしゃる。
 「首の部分が青くて、食べればパリッとして辛みのあるのが平良カブ。葉を付けたままカブ汁にすれば甘みが出るし、さっと湯がいてから塩漬けにすればガリガリに辛みが増す。でも、パリパリ感とピリッとした辛みを味わっていただくには、こうじ漬けが一番だすな」と平良さん。
 このカブは豆類などの収穫が終わった後の畑に種をまくが、農薬や肥料は一切使用しない。「畑に残っているわずかな肥料を吸収して成長するもんだすべな。なんと、丈夫だすよ、このカブは…」。平良さんは自分の名字と同じ名前のカブを語る時は、うれしそうに目を細める。
 根雪になる前に収穫し、土をかぶせて雪の下で保存しておき、注文に応じて加工し出荷している。「浅漬けで添加物も使っていないので、なるべく早く食べてもらいたいすな。万一、食べ忘れて、すっきゃくなっても(酸っぱくなる)食べる分にはさしつかえませんので」と平良さんはPRも忘れない。
 「平良カブのこうじ漬け」は一袋200gで350円。主に県南や秋田市などのスーパーで販売している。お問い合わせはJAこまち東成瀬ふれあいセンター、電話0182-47-2808へ。
平良カブ1 平良カブ2



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